exhibition archive

妹島和世が監修を務めたイベント「PRADA MODE 東京」の会場写真。西沢立衛による仮設パヴィリオン等が会場内に設置。妹島が館長を務める東京都庭園美術館を会場に開催
妹島和世が監修を務めたイベント「PRADA MODE 東京」の会場写真。西沢立衛による仮設パヴィリオン等が会場内に設置。妹島が館長を務める東京都庭園美術館を会場に開催西沢立衛による仮設パビリオン photo©architecturephoto
妹島和世が監修を務めたイベント「PRADA MODE 東京」の会場写真。西沢立衛による仮設パヴィリオン等が会場内に設置。妹島が館長を務める東京都庭園美術館を会場に開催西沢立衛による仮設パビリオン photo©architecturephoto
妹島和世が監修を務めたイベント「PRADA MODE 東京」の会場写真。西沢立衛による仮設パヴィリオン等が会場内に設置。妹島が館長を務める東京都庭園美術館を会場に開催西沢立衛による仮設パビリオン photo©architecturephoto

妹島和世が監修を務めたイベント「PRADA MODE 東京」の会場写真です。
西沢立衛による仮設パヴィリオン等が会場内に設置されました。妹島が館長を務める東京都庭園美術館を会場に開催されました(日程:2023年5月12日・13日)。プログラムとして、西沢立衛と石上純也による対談「ランドスケープアーキテクチャー」や、長谷川祐子と妹島和世の対談「犬島シンビオシス:生きられた島」も行われました。

2023年5月12日・13日の2日間、「PRADA MODE」の第9弾が東京都と、国の重要文化財にも指定されている東京都庭園美術館との協力のもと開催されます。

この建築と文化を体験するユニークなイベントを迎え、その監修を務めるのは、プラダとも長年コラボレーションをしている庭園美術館館長で建築家の妹島和世です。

「PRADA MODE東京」において、庭園美術館はさまざまな形のアートに触れることのできる場所へと変わります。
歴史的建築物である美術館はもとより、美術館をかこむ広大な庭園は、妹島和世がキュレーションするサイト・スペシフィックな作品を体験できる場所へとなります。西洋庭園には、会話の場となる木造のオーガニックな仮設スペースが設置され、さらに会場全体にはゲストが楽しめるように、いろいろな場所がつくられます。

リリーステキストより
芦沢啓治・乾久美子・手塚貴晴+手塚由比・永山祐子・平田晃久・藤本壮介が参加する「建築のための香り展」が、東京・西麻布で開催。昨年開催され好評を博した展覧会が、新たな会場にて“予約不要”で公開。其々の建築の為にアットアロマが制作した“香り”等を展示
芦沢啓治・乾久美子・手塚貴晴+手塚由比・永山祐子・平田晃久・藤本壮介が参加する「建築のための香り展」が、東京・西麻布で開催。昨年開催され好評を博した展覧会が、新たな会場にて“予約不要”で公開。其々の建築の為にアットアロマが制作した“香り”等を展示
芦沢啓治・乾久美子・手塚貴晴+手塚由比・永山祐子・平田晃久・藤本壮介が参加する「建築のための香り展」が、東京・西麻布で開催。昨年開催され好評を博した展覧会が、新たな会場にて“予約不要”で公開。其々の建築の為にアットアロマが制作した“香り”等を展示

芦沢啓治・乾久美子・手塚貴晴+手塚由比・永山祐子・平田晃久・藤本壮介が参加する「ARCHITECTURE × SCENTING DESIGN 建築のための香り展」が、東京・港区西麻布のKarimoku Commons Tokyoで開催されます。
昨年開催され好評を博した展覧会が、新たな会場にて“予約不要”で公開されます(※展示のご案内・ワークショップ(有料)は事前予約が必要)。会場では、其々の建築の為にセンティングデザイナーが制作した“香り”等を展示します。会場構成は、芦沢啓治が手掛けます。会期は、2023年4月7日~4月29日(※日曜休館)。入場無料です。展示のご案内の予約はこちらから、土曜日開催のワークショップの予約はこちらからどうぞ。【ap・ad】

100% 自然素材のアロマオイルを調香し、多様なシーンに提供してきたアットアロマ。その専門家であるセンティングデザイナーが 6組の気鋭の建築家とともに、それぞれの代表作にふさわしい香りをつくりました。

本展では、各建築のためにつくられた6種類の香りを実際に体験することができます。これは、新しい香りの体験の創造です。本展は2022年に続き2回目の開催です。完全予約制で開催した前年度は全日程満席となりました。今回の開催はより多くの方にご来場いただけるよう、会期を拡大し、ご予約不要にて実施いたします。

また、空間に合わせた香りのスタイリングや、センティングデザインを体験できるワークショップも新たに開催。アロマ空間デザインを様々な角度から体感できるエキシビションです。

リリーステキストより

以下に、第1回開催時の会場写真や出展建築家のプロフィール等も掲載します。

山縣武史建築設計による、東京・杉並区の、賃貸集合住宅「高井戸のタウンハウス」の内覧会が開催。子供も遊ばせられる“中庭中心”の配置計画で、“空気循環の仕掛け”等の“快適な暮らしを支える工夫”を実施。建築関係者に加えて“賃貸住宅の建設を検討されている方”の参加も歓迎
山縣武史建築設計による、東京・杉並区の、賃貸集合住宅「高井戸のタウンハウス」の内覧会が開催。子供も遊ばせられる“中庭中心”の配置計画で、“空気循環の仕掛け”等の“快適な暮らしを支える工夫”を実施。建築関係者に加えて“賃貸住宅の建設を検討されている方”の参加も歓迎模型写真 image courtesy of 山縣武史建築設計
山縣武史建築設計による、東京・杉並区の、賃貸集合住宅「高井戸のタウンハウス」の内覧会が開催。子供も遊ばせられる“中庭中心”の配置計画で、“空気循環の仕掛け”等の“快適な暮らしを支える工夫”を実施。建築関係者に加えて“賃貸住宅の建設を検討されている方”の参加も歓迎外観 photo courtesy of 山縣武史建築設計

山縣武史建築設計が設計した、東京・杉並区高井戸の、中庭のある賃貸集合住宅「高井戸のタウンハウス」の内覧会が開催されます。
閑静な住宅地の木造建築です。建築家は、子供も遊ばせられる“中庭中心”の配置計画で、“空気循環の仕掛け”等の“快適な暮らしを支える工夫”を込めた設計を実施しました。また、建築関係者に加えて“賃貸住宅の建設を検討されている方”の参加も歓迎との事です。開催日は2023年4月8日(土)と4月9日(日)開催時間は11:00~17:00参加費無料事前申込不要です。開催の場所はこちら(Google Map)。【ap・ad】

山縣武史
1976年 東京都生まれ。1999年 横浜国立大学建築学科建築学コース卒業。2001年 横浜国立大学大学院修士課程修了。2002年 山本理顕設計工場勤務(-2005)。2006年 山縣武史建築設計設立。

リリーステキストより

杉並区の閑静な住宅地に建つ木造のタウンハウスです。
メゾネット形式の5住戸が中庭を囲むように配置されています。

敷地周辺には小学校や保育園、大型のスーパーや公園があることから、子育て中のファミリー世帯も暮らすことができるよう、全ての住戸は70㎡前後の広さで、2LDKの間取りとなっています。

建築家によるテキストより

ケヤキの植わる中庭は、目の届く距離でお子さんを安心して遊ばせることができる小さな公園のようなスペースです。
中庭にはコンパクトな専用庭も設けられているため、ガーデニングをしたり、遊び道具や三輪車を置いたりと、入居する方々が自由に使いこなすことができる場所になっています。

住戸の構造には国産の杉材が使われ、中庭に面した窓は木製のサッシとなっており、木の暖かみが感じられる空間となっています。その他、各住戸に設けられた大きめの宅配ボックスや、室内の空気を循環する仕掛けなど、快適な暮らしを支えるための工夫が施されています。

地面に近く、木の暖かみが感じられ、安心して暮らすことができる、中庭のある木造のタウンハウスならではの住空間を、是非この機会にご覧ください。

建築家によるテキストより
関口貴人と新明工産による、埼玉・飯能市の、新築平屋の美容院「Hair room TOARU」の内覧会が“3/26”に開催。平田晃久事務所出身の建築家による独立最初の作品。カットスペースを構成する鏡を“3m”を超えるサイズにまで拡大して空間を構成。目の前に座る自分だけでなく緑や街をも映し出す
関口貴人と新明工産による、埼玉・飯能市の、新築平屋の美容院「Hair room TOARU」の内覧会が“3/26”に開催。平田晃久事務所出身の建築家による独立最初の作品。カットスペースを構成する鏡を“3m”を超えるサイズにまで拡大して空間を構成。目の前に座る自分だけでなく緑や街をも映し出す photo courtesy of 関口貴人建築設計事務所
関口貴人と新明工産による、埼玉・飯能市の、新築平屋の美容院「Hair room TOARU」の内覧会が“3/26”に開催。平田晃久事務所出身の建築家による独立最初の作品。カットスペースを構成する鏡を“3m”を超えるサイズにまで拡大して空間を構成。目の前に座る自分だけでなく緑や街をも映し出す photo courtesy of 関口貴人建築設計事務所
関口貴人と新明工産による、埼玉・飯能市の、新築平屋の美容院「Hair room TOARU」の内覧会が“3/26”に開催。平田晃久事務所出身の建築家による独立最初の作品。カットスペースを構成する鏡を“3m”を超えるサイズにまで拡大して空間を構成。目の前に座る自分だけでなく緑や街をも映し出す image courtesy of 関口貴人建築設計事務所

関口貴人建築設計事務所と新明工産による、埼玉・飯能市の、新築平屋の美容院「Hair room TOARU」の内覧会が開催されます。
平田晃久建築設計事務所出身の建築家による独立最初の作品です。建築家は、カットスペースを構成する鏡を“3m”を超えるサイズにまで拡大して空間を構成しました。そして、目の前に座る自分だけでなく緑や街をも映し出す事が意図されました。開催日は2023年3月26日参加費無料事前申し込み不要です。建築の場所はこちら(Google Map)。【ap・ad】

埼玉県飯能市に建てるRCラーメン壁とCLT屋根併用構造の平屋の美容院である。

建築家によるテキストより

人の内的な部分から活動を呼び起こすような物質的で自然な建築をつくることができないか、そのようなことを思いながら、ここでは建築の要素や形式から一度離れ、カットスペースを構成する鏡と机を解体し、組み換えることから建築を考えていった。

建築家によるテキストより

一般的なスケールを超えた大きな鏡(RC壁)を1辺にもつ2.3m角のカットスペースをずらしながら配置し、その間に大きな机(CLT屋根)を架け渡していく。RC壁とCLT屋根はアングルとビスだけの簡易的な接合構法で家具のように取り付けられ、RC壁はそれだけで面外方向の荷重に対して自立し、CLT屋根はそれ自体が構造体になり梁のない長スパンの架構をつくる。
間に嵌め込まれたガラスは構造シールにより枠のない透明な開口をつくることで、RC壁が地面から建ち上がってCLT屋根がただそれに載っているだけのように見える。

建築家によるテキストより
KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催
KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催 photo©Tomoyuki Kusunose
KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催 photo©Tomoyuki Kusunose
KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催 photo©Tomoyuki Kusunose

KASA湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真です。
石上純也建築設計事務所と内藤廣建築設計事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会です。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開する内容です。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催されます。会期は、2023年4月2日まで。展覧会の公式ページはこちらです。また、2023年3月26日と4月2日にオンラインやリアルで行われる関連イベントも企画されています(末尾に掲載します)。

2組の建築家 KASA (KOVALEVA AND SATO ARCHITECTS)と湯浅良介による展覧会「In Between Two Houses」を開催する運びとなりました。
2組の若手建築事務所が進行中の住宅プロジェクトについて対話し、その中から生まれたスタディやドローイング、動画を展示します。
重ねられた対話を通し、2組の作家性、またその共通性や差異から建築の今が浮かび上がります。

リリーステキストより

KASAによるステートメントの一部

アトリエで2人で対話していると、ふとした言葉からヒントを得て火のように建築が立ち上がっていくような瞬間がある。言葉、スケッチ、模型、色んなことがきっかけで現れる、とても興奮に満ち溢れたそのひと時がとても好きだ。今回、畝森さん金野さんからお話をいただき「Dialogue」という言葉を聞いて、その光景を頭に浮かべていた。

湯浅さんと対話していく中で、そんな時間をご一緒できればとても素敵だなと思った。2組が同じ「家」という方向を向き、2つの「家」が対峙する、その間にぼくらは可能性を感じた。それは本展を企画するにあたって共に過ごした時間かも知らないし、互いのプロジェクトをエスキスした時に生まれたアイディアかも知れないし、会期中にみなさんからいただくご批評なのかも知れない。

リリーステキストより

湯浅良介によるステートメントの一部

二人展には「Dialogue」(対話)というテーマが与えられていた。

人がそこにいられるようにするために空間という“何かと何かのあいだ”をつくることを生業にしているけれど、人と人とが対話をするためにも距離という“あいだ”が必要になる。そのことについて考えたいと思っていたところに展示の話をいただいた。対話をするために必要な距離、その見えない”あいだ”を開示する試みとして本展を考えたいと思う。

対話をするためには、共通の言語とツールで同じトピックについて話をすることが必要だと仮定した。交渉の場合は“テーブルにつく”という表現がとられることがあるが、僕らは対話をするために“形式を揃えた”。その上で実際にたくさん話をした。同じフォーマットを使いその上で話をすること。そこには、相手は自分とは異なる、という前提があり、それは相手に対する敬意の表れ、その敬意を“あいだ”と言ってもいい。

リリーステキストより
へザウィック・スタジオの、森美術館での展覧会「共感する建築」。世界中でプロジェクトを手掛けるファームの日本初の展示。主要プロジェクト“28作”を模型や素材サンプル等で紹介。会場構成は同スタジオが日本の“暖簾”等に着想を得て考案
へザウィック・スタジオの、森美術館での展覧会「共感する建築」。世界中でプロジェクトを手掛けるファームの日本初の展示。主要プロジェクト“28作”を模型や素材サンプル等で紹介。会場構成は同スタジオが日本の“暖簾”等に着想を得て考案イントロ展示 photo©architecturephoto
へザウィック・スタジオの、森美術館での展覧会「共感する建築」。世界中でプロジェクトを手掛けるファームの日本初の展示。主要プロジェクト“28作”を模型や素材サンプル等で紹介。会場構成は同スタジオが日本の“暖簾”等に着想を得て考案セクション1「ひとつになる」 photo©architecturephoto
へザウィック・スタジオの、森美術館での展覧会「共感する建築」。世界中でプロジェクトを手掛けるファームの日本初の展示。主要プロジェクト“28作”を模型や素材サンプル等で紹介。会場構成は同スタジオが日本の“暖簾”等に着想を得て考案セクション2「みんなとつながる」 photo©architecturephoto
へザウィック・スタジオの、森美術館での展覧会「共感する建築」。世界中でプロジェクトを手掛けるファームの日本初の展示。主要プロジェクト“28作”を模型や素材サンプル等で紹介。会場構成は同スタジオが日本の“暖簾”等に着想を得て考案セクション3「彫刻的空間を体感する」 photo©architecturephoto

へザウィック・スタジオの、森美術館での展覧会「共感する建築」をフォトレポートします。
世界中でプロジェクトを手掛けるファームの日本初の展示です。主要プロジェクト“28作”を模型や素材サンプルで紹介しています。会場構成は同スタジオが日本の“暖簾”等に着想を得て考案されました。会期は2023年3月17日~2023年6月4日。展覧会の公式ページはこちら

1994年にロンドンで設立されたヘザウィック・スタジオは、ニューヨーク、シンガポール、上海、香港など世界各地で革新的なプロジェクトを手掛ける、現在、世界が最も注目するデザイン集団のひとつです。創設者トーマス・へザウィック(1970年、英国生まれ)は、子どもの頃、職人が作った小さなものに宿る魂に心を躍らせていたといいます。

建築という大きな建物や空間にも、その魂を込めることはできるのか。この問いがヘザウィック・スタジオのデザインの原点となりました。すべてのデザインは、自然界のエネルギーや建築物の記憶を取り込みつつ、都市計画のような大規模プロジェクトもヒューマン・スケールが基準となるという信念に基づいています。その根底には、プロダクトや建築物というハードのデザインよりも、人々が集い、対話し、楽しむという空間づくりへの思いがあるのかもしれません。

モノやその土地の歴史を学び、多様な素材を研究し、伝統的なものづくりの技術に敬意を払いながら、最新のエンジニアリングを駆使して生み出される空間は、誰も思いつかなかった斬新なアイデアで溢れています。新型コロナウイルスのパンデミックを経て、わたしたちが都市や自然環境との関係性を見直すなかで、ヘザウィック・スタジオのデザインは、来る時代に適う、これまで以上に豊かな示唆を与えてくれることでしょう。

本展は、ヘザウィック・スタジオの主要プロジェクト28件を天空の大空間で紹介する日本で最初の展覧会です。試行錯誤を重ね、新しいアイデアを実現する彼らの仕事を「ひとつになる」、「みんなとつながる」、「彫刻的空間を体感する」、「都市空間で自然を感じる」、「記憶を未来へつなげる」、「遊ぶ、使う」の6つの視点で構成し、人間の心を動かす優しさ、美しさ、知的な興奮、そして共感をもたらす建築とは何かを探ります。

リリーステキストより
青木淳の会場構成による、ポーラ美術館での展覧会「丸山直文 水を蹴る─仙石原─」。美術館のある“地域”と“水”が主題の絵画を展示。外部の世界と内部の絵画を媒介する“くうき”を作る為に、重ねた布が生み出す“モアレ”を水面に見立てた空間を考案。光と揺らぎで内側から鑑賞者を誘い込む
青木淳の会場構成による、ポーラ美術館での展覧会「丸山直文 水を蹴る─仙石原─」。美術館のある“地域”と“水”が主題の絵画を展示。外部の世界と内部の絵画を媒介する“くうき”を作る為に、重ねた布が生み出す“モアレ”を水面に見立てた空間を考案。光と揺らぎで内側から鑑賞者を誘い込む展示空間の入り口を見る。 photo©Ken KATO
青木淳の会場構成による、ポーラ美術館での展覧会「丸山直文 水を蹴る─仙石原─」。美術館のある“地域”と“水”が主題の絵画を展示。外部の世界と内部の絵画を媒介する“くうき”を作る為に、重ねた布が生み出す“モアレ”を水面に見立てた空間を考案。光と揺らぎで内側から鑑賞者を誘い込む左:《水を蹴る(この間に)》 2022年 作家蔵、右:《水を蹴る(しかしやがて)》 2022年 タグチアートコレクション photo©Ken KATO
青木淳の会場構成による、ポーラ美術館での展覧会「丸山直文 水を蹴る─仙石原─」。美術館のある“地域”と“水”が主題の絵画を展示。外部の世界と内部の絵画を媒介する“くうき”を作る為に、重ねた布が生み出す“モアレ”を水面に見立てた空間を考案。光と揺らぎで内側から鑑賞者を誘い込む展示風景 photo©Ken KATO

青木淳の会場構成による、神奈川の、ポーラ美術館での展覧会「丸山直文 水を蹴る─仙石原─」です。
美術館のある“地域”を描いた新作を含む、“水”が主題の絵画を展示する計画です。建築家は、外部の世界と内部に展示される絵画を媒介する“くうき”を作る為に、重ねた布が生み出す“モアレ”を水面に見立てた空間を考案しました。光と揺らぎで内側から鑑賞者を誘い込む様な状況が生まれています。
会期は、2023年1月28日~7月2日。展覧会の公式ページはこちら

本展では、当館の位置する箱根・仙石原の地をテーマに、周囲に広がる豊かな森の取材から生まれた新作2点、ならびに初公開作品2点を含む6点の作品を、建築家・青木淳による特別な空間の中でご覧いただけます。

リリーステキストより

展覧会の会場構成は、丸山と親交の深い建築家・青木淳が担当しました。
青木は、丸山の絵画からインスピレーションを得て、重ね合わせた布によるモアレを水面に見立てた空間を構想しました。
壁一面を覆いつくす半透明の布は、展示空間に水面の反射のような光と、やわらかな揺らぎを生み出し、ギャラリーの内側から私たちを誘い込むかのようです。
作家にとって初の試みとなる建築家との協働を通じて、丸山作品の新たな魅力に迫ります。

リリーステキストより
倉俣史朗の展覧会「倉俣史朗のデザイン――記憶のなかの小宇宙」が、世田谷美術館で開催。会期は2023年11月~2024年1月
倉俣史朗の展覧会「倉俣史朗のデザイン――記憶のなかの小宇宙」が、世田谷美術館で開催。会期は2023年11月~2024年1月倉俣史朗《ミス・ブランチ》 1988年 富山県美術館蔵 ©Kuramata Design Office

インテリアデザイナーの倉俣史朗の展覧会「倉俣史朗のデザイン――記憶のなかの小宇宙」が、世田谷美術館で開催されます。会期は2023年11月18日~2024年1月28日です。アーキテクチャーフォトの「倉俣史朗 タグ」でも、近年の倉俣に関わるトピックをまとめていますので参考にご覧ください。

倉俣史朗(1934-1991)は、今なお世界から高い評価を受け、影響を与え続けているデザイナーです。アクリルやガラスのほか、建築用金属素材も用いた家具やインテリアの仕事は、見るものを日常の外へと誘いだす力を持っています。東京では20数年ぶりの個展となる本展覧会では、初期から晩年までの作品に加えて、その制作の背景となる夢日記やスケッチも紹介。倉俣史朗という人物に改めて向き合う機会となることを願います。

リリーステキストより

以下に掲載する画像は拡大可能です。

ドットアーキテクツによる、TOTOギャラリー・間での建築展「POLITICS OF LIVING 生きるための力学」が開催
ドットアーキテクツによる、TOTOギャラリー・間での建築展「POLITICS OF LIVING 生きるための力学」が開催馬木キャンプ(香川県、2013年)/ 自主施工による地域の交流施設。ドットアーキテクツと住民総出で一日で制作した映画の、一夜限りの上映会。 photo©HIDEAKI HAMADA

ドットアーキテクツによる、TOTOギャラリー・間での建築展「POLITICS OF LIVING 生きるための力学」が開催されます。会期は、2023年5月18日~8月6日です。展覧会の公式ページはこちら

TOTOギャラリー・間では、「ドットアーキテクツ展 POLITICS OF LIVING 生きるための力学」を開催します。
ドットアーキテクツの特徴は、建築の計画/設計/施工/使用を同じ地平でとらえ直し、そのすべての過程に取り組むことにあります。手に届く範囲にある材料や人手、知己や地縁までも資源としてその力を総動員することで、すべての人が自ら使う建築の創造に能動的に関わる可能性をテーマにしています。
分業制による従来の建築の枠組みを飛び越えるドットアーキテクツの一見型破りともいえる活動に共感して、地域の人や多彩な仲間が自然に集まり、仕事と遊びの両方を楽しみながら、みなが生き生きと暮らす場が今、各地で生まれています。たとえば小豆島では、瀬戸内国際芸術祭で「馬木キャンプ」(2013年)を建設して以来、アートを通じた地域の教育普及の場所づくりに10 年にわたり取り組んでいます。本拠地の大阪・北加賀屋の「千鳥文化」(2017年~)では、設計だけでなく運営にも携わっています。こうした具体的な場の創出に、現実に柔軟に対応しながら継続的に関わり続けていくことで、そこにふさわしい場所が徐々に立ち上っていきます。それら彼らが「小さな自治空間」と呼ぶものを生み出す力学(POLITICS OF LIVING)こそが、現状を突破し社会を変革する鍵だとしています。
本展では、建築の可能性を広げる彼らの活動の全貌を紹介するとともに、中庭にパターゴルフ場を出現させ、その場でパターを手作りして一緒に楽しめる、余暇を自らつくり楽しむ体験を生み出します。本展覧会を通して、ドットアーキテクツの「生きるための力学」の意味を見いだしていただければ幸いです。
(TOTOギャラリー・間)

リリーステキストより
工藤浩平・山田憲明・青木亮輔らが登壇する、team Timberize主催の連続レクチャー「ティンバライズLABO 2023」が開催。ワークショップ形式も取り入れ議論やものづくりを実施。若い世代の交流活性化も期待して“35歳以下限定”で参加者を募集
工藤浩平・山田憲明・青木亮輔らが登壇する、team Timberize主催の連続レクチャー「ティンバライズLABO 2023」が開催。ワークショップ形式も取り入れ議論やものづくりを実施。若い世代の交流活性化も期待して“35歳以下限定”で参加者を募集

安田哲也・湊哲一・青木亮輔・山田憲明・工藤浩平が登壇する、team Timberize主催の連続レクチャー「ティンバライズLABO 2023」が開催されます。ワークショップ形式も取り入れ議論やものづくりも実施されます。若い世代の交流活性化も期待して“35歳以下限定”で参加者を募集しています(※要事前申込)。開催日は、2023年2月17日・4月21日・6月30日・8月25日・10月20日です。【ap・ad】

2022年まで開催してきたツキイチLABOが「ティンバライズLABO 2023」として生まれ変わります!

2023年もティンバライズのメンバーが豪華なゲストとともにラボを開催します。2023年2月~2022年10月まで全5回。

「ティンバライズLABO 2023」は35歳以下限定です。木・木造について知るだけでなく、木に興味がある同世代との交流もできます。学生の方もどんどんご参加ください。参加したいけど35歳以上で参加できないという方は、身近な後輩や若い社員さんにご推薦下さい!そして、こころよく送り出してあげてください!

「ティンバライズLABO 2023」では、ティンバライズのメンバーが今まで培ってきたティンバライズの真髄をみなさんに公開していきます。さまざまな視点から木・木造を読み解きます。デザインや構造はもちろん、森林、材料、まちづくりまで。木について広く深く考える、充実の内容です。

毎回LABO前半にレクチャーがあり、後半はワークショップ形式(参加型)で議論やものづくりなどを行います。これまでよりワークショップ形式を増量して、ますます熱気のあるLABOを目指します。

木に興味がある方、木造建築を仕事にしたい方、ティンバライズに興味がある方などなど、是非ご参加ください!!

パナソニックによる、“ワークプレイスの実証実験”を行う、東京・新橋のライブオフィス「BRIDGEHEAD Shimbashi」が、オフィス研究の検証へのモニター参加企業を募集中
パナソニックによる、“ワークプレイスの実証実験”を行う、東京・新橋のライブオフィス「BRIDGEHEAD Shimbashi」が、オフィス研究の検証へのモニター参加企業を募集中

パナソニックによる、“コミュニケーション機能に特化したワークプレイス”の実験を行う、東京・新橋のライブオフィス「BRIDGEHEAD Shimbashi」が、オフィス研究の実証実験へのモニター参加企業を募集しています。内覧会の開催期間は2023年2月1日~3月31日です。こちらからの要事前申込制です。【ap・ad】

世界的にリモートワークが浸透する中で、出社の目的が効率的に仕事をする場所から、人が集まって交流し、意見をぶつけ合い、イノベーションを生み出す創造的な場へと変わろうとしています。

リリーステキストより

パナソニック株式会社くらし・空間コンセプト研究所では、大きなオフィスではセキュリティや運営上、実現が難しい「コミュニケーション機能に特化したスモールワークプレイス」の受容性が高まるとの仮説を検証するために、自らが体験し、お客様にも体感していただけるライブオフィスを企画して、運営しています。

リリーステキストより

「新たな価値を持ったオフィス創り」への参加モニター企業を募集します

オフィス移転・改修をご検討中の方、オフィスに関するお困りごとがある方は、オフィス見学ツアーにご参加いただき、ご意見をお聞かせ下さい。今までのオフィスでは実現できなかった、新たなビジネスシーンに展開できるオフィス向けのソリューション・商品研究にご協力いただければと思います。参加モニター企業の会社規模、業種は問いません。

リリーステキストより

以下、事例を紹介します。

MADのマー・ヤンソンのキュレーションによる建築展「Blueprint Beijing」。世界各国から20名を招聘して開催。建築を“人間社会における最大かつ最も長く続く公共メディア”と捉えて、“未来”をテーマに展覧会を構成。日本からは伊東豊雄と石上純也が出展
MADのマー・ヤンソンのキュレーションによる建築展「Blueprint Beijing」。世界各国から20名を招聘して開催。建築を“人間社会における最大かつ最も長く続く公共メディア”と捉えて、“未来”をテーマに展覧会を構成。日本からは伊東豊雄と石上純也が出展Installation view, Blueprint Beijing photo©Zhu Yumeng
MADのマー・ヤンソンのキュレーションによる建築展「Blueprint Beijing」。世界各国から20名を招聘して開催。建築を“人間社会における最大かつ最も長く続く公共メディア”と捉えて、“未来”をテーマに展覧会を構成。日本からは伊東豊雄と石上純也が出展Installation view, Blueprint Beijing photo©Zhu Yumeng
MADのマー・ヤンソンのキュレーションによる建築展「Blueprint Beijing」。世界各国から20名を招聘して開催。建築を“人間社会における最大かつ最も長く続く公共メディア”と捉えて、“未来”をテーマに展覧会を構成。日本からは伊東豊雄と石上純也が出展Pao II A Dwelling for Tokyo Nomad Women, Toyo Ito photo©Zhu Yumeng
MADのマー・ヤンソンのキュレーションによる建築展「Blueprint Beijing」。世界各国から20名を招聘して開催。建築を“人間社会における最大かつ最も長く続く公共メディア”と捉えて、“未来”をテーマに展覧会を構成。日本からは伊東豊雄と石上純也が出展House & Restaurant, Junya Ishigami

MADアーキテクツのマー・ヤンソンのキュレーションによる建築展「Blueprint Beijing」です。
世界各国から20名を招聘して開催されました。キュレーターは、建築を“人間社会における最大かつ最も長く続く公共メディア”と捉えて、“未来”をテーマに展覧会を構成しました。また、日本からは伊東豊雄と石上純也が出展しています。

こちらはリリーステキストの翻訳

マー・ヤンソンのキュレーションによる「Blueprint Beijing」展で、世界各国の建築家20人が北京と未来を描く

第1回北京ビエンナーレ(2022年)の締めくくりとなる展覧会「Blueprint Beijing」(キュレーター:マー・ヤンソン、共催:MADアーキテクツ)が、2023年1月13日に正式に開幕しました。

北京ビエンナーレの建築部門として、世界各国から主な参加建築家/アーティスト20名を招聘し、建築模型、インスタレーション、写真、映像などを含む様々なメディアでそのアイデアを紹介します。また、歴史的なアーカイブを通じて、先見性のあるアイデアを提示した8人の建築家やコレクティブを紹介するとともに、歴史的な意義を持つ中国のSF映画4本を展示します。地域も世代も異なる建築家たちが、キュレーターの問いかけに応え、北京の未来と都市について、最終的にこのテーマに関する独自のヴィジョンを提示したのです。この展覧会は集団制作であり、作品の大部分はサイトスペシフィックなコミッションや 改造された複製品として制作されています。本展で展示される作品は、地理的・年齢的な制約を超えて、思想や感情を衝突させ、対話させ、共鳴させることで、鑑賞者の都市の未来に対する想像力を刺激するものです。

マー・ヤンソンは述べています。
「Blueprint Beijingのメインテーマは『未来』です。展覧会では、誰もが知っている過去の北京のパートと、誰もが想像する北京のパートがあります。私たちは、都市や建物について理想的なヴィジョンと創造的なイマジネーションを持つ建築家たちの作品を、過去100年にわたる世界中の歴史的なビジョンとともに、ひとつの空間の中に並べました。サイトの規模は大きくありませんが、コンテンツは非常に濃く、豊かで情報量が多いです。2023年にBlueprint Beijingがオープンすることも、今回の展示内容と非常にマッチしています。なぜなら、未来は想像力に満ち、エネルギーに溢れ、よりオープンで相互に絡み合う未来でなければならないからです」

建築家の道具である設計図(Blueprint)は、歴史のアーカイブであると同時に、未来のイマジネーションでもあるのです。優れた建築家は、先見性のある思考によって現実を変えていきます。建築物は、人間社会における最大かつ最も長く続く公共メディアであり、その先駆的な性質を絶えず押し進め、都市、地域、国家の倫理や文化にインスピレーションを与え、対比させることができることが極めて重要です。歴史は、過去を通して未来を想像することで形成されます。この展覧会を通して、北京と世界で展開された、未来を描く想像をかきたてるムーブメントの主要なセレクションを紹介します。都市と建築の進歩は、より良い生活への想像力から生まれます。建築家の創造的な仕事は、伝統と革新、ローカルとグローバル、個人と集団、保全と開発など、常に対立し、引っ張り合う中で新しい方向を見出すことであり、それは決して終わらない実験なのです。

中村竜治による、多摩美術大学での「展示室を展示」。“展示室自体を展示”する構想の展覧会。“能動的かつ具体的な観察”の促進を意図し、“ロープ”を用いて“観察を促すきっかけ”を設計。“形・風景・大きさ”を主題として3つの異なる状況を提示
中村竜治による、多摩美術大学での「展示室を展示」。“展示室自体を展示”する構想の展覧会。“能動的かつ具体的な観察”の促進を意図し、“ロープ”を用いて“観察を促すきっかけ”を設計。“形・風景・大きさ”を主題として3つの異なる状況を提示帯(形の観察) photo©中村竜治
中村竜治による、多摩美術大学での「展示室を展示」。“展示室自体を展示”する構想の展覧会。“能動的かつ具体的な観察”の促進を意図し、“ロープ”を用いて“観察を促すきっかけ”を設計。“形・風景・大きさ”を主題として3つの異なる状況を提示結界(風景の観察) photo©中村竜治
中村竜治による、多摩美術大学での「展示室を展示」。“展示室自体を展示”する構想の展覧会。“能動的かつ具体的な観察”の促進を意図し、“ロープ”を用いて“観察を促すきっかけ”を設計。“形・風景・大きさ”を主題として3つの異なる状況を提示対角線(大きさの観察) photo©中村竜治

中村竜治による、多摩美術大学での「展示室を展示」です。
“展示室自体を展示”する構想の展覧会です。建築家は、“能動的かつ具体的な観察”の促進を意図し、“ロープ”を用いて“観察を促すきっかけ”を設計しました。また、“形・風景・大きさ”を主題として3つの異なる状況を提示しました。
展示の企画は、多摩美術大学美術学部芸術学科の家村ゼミが行いました。※会期はすでに終了しています

多摩美術大学の展覧会設計ゼミが企画する展覧会「家村ゼミ展」で行った展示。
テーマは「展示室を展示」です。

建築家によるテキストより

展示室自体を展示しようとするとき、何も無い空っぽの空間を観せるという方法もありますが、来場者はあまりにも受動的かつ漠然と観ることになるので、もう少しだけ能動的かつ具体的な観察を促せないかと考えました。
展示室内には、いわゆる作品のようなものは無く、わずかなロープだけがあり、それが展示室の観察を促すきっかけをつくります。

建築家によるテキストより

一方、展示室内には多種多様な要素があるので、今回主に3つの要素(形、風景、大きさ)に的を絞り、それぞれについての観察を促すロープの設置方法を模索しました。

会期中展示替を行うことで、それら3つの観察方法を実験しています。

建築家によるテキストより
OMA / 重松象平による、東京都現代美術館でのディオール展の会場構成。70年以上のブランドの歴史や日本との関りを紹介する展覧会。13のテーマに沿った多様で没入感ある空間を求めて、日本の伝統建築要素等を参照し現代化した空間装置を用いた構成を考案
OMA / 重松象平による、東京都現代美術館でのディオール展の会場構成。70年以上のブランドの歴史や日本との関りを紹介する展覧会。13のテーマに沿った多様で没入感ある空間を求めて、日本の伝統建築要素等を参照し現代化した空間装置を用いた構成を考案Dior and Japan, 'Christian Dior: Designer of Dreams" at Museum of Contemporary Art Tokyo Photography by Daici Ano, Image Courtesy of Dior
OMA / 重松象平による、東京都現代美術館でのディオール展の会場構成。70年以上のブランドの歴史や日本との関りを紹介する展覧会。13のテーマに沿った多様で没入感ある空間を求めて、日本の伝統建築要素等を参照し現代化した空間装置を用いた構成を考案Colorama, 'Christian Dior: Designer of Dreams" at Museum of Contemporary Art Tokyo Photography by Daici Ano, Image Courtesy of Dior
OMA / 重松象平による、東京都現代美術館でのディオール展の会場構成。70年以上のブランドの歴史や日本との関りを紹介する展覧会。13のテーマに沿った多様で没入感ある空間を求めて、日本の伝統建築要素等を参照し現代化した空間装置を用いた構成を考案Miss Dior's Garden, 'Christian Dior: Designer of Dreams" at Museum of Contemporary Art Tokyo Photography by Daici Ano, Image Courtesy of Dior
OMA / 重松象平による、東京都現代美術館でのディオール展の会場構成。70年以上のブランドの歴史や日本との関りを紹介する展覧会。13のテーマに沿った多様で没入感ある空間を求めて、日本の伝統建築要素等を参照し現代化した空間装置を用いた構成を考案The Dior Ball, 'Christian Dior: Designer of Dreams" at Museum of Contemporary Art Tokyo Photography by Daici Ano, Image Courtesy of Dior

OMA / 重松象平が設計した、東京都現代美術館でのディオール展の会場構成です。
70年以上のブランドの歴史や日本との関りを紹介する展覧会です。建築家は、13のテーマに沿った多様で没入感ある空間を求めて、日本の伝統建築要素等を参照し現代化した空間装置を用いた構成を考案しました。展覧会の公式サイトはこちら

こちらは建築家によるテキストの翻訳

ハウス・オブ・ディオールは、クリスチャン・ディオールのファッションにおける革新の精神と世界的な影響力を基盤としており、その遺産は、個々のクリエイティブディレクターの貢献により、持続し進化しています。ディオール展の舞台美術、デンバー美術館とダラス美術館で開催された「ディオール:パリから世界へ」では、連続した物語の旅が定義されました。それぞれの会場では、70年以上にわたるディオールの歴史を反映した衣服やアートワークが、シームレスな道筋と統一された背景の中で展示されました。

技術革新と豊かな伝統文化を併せ持つ日本において、「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」の展覧会デザインは、歴史的、現代的なコンテクストの中にある多様な多重性を同時に映し出します。ホワイト・キューブ・ギャラリーの限界を超え、明暗、親密と壮大、有機と直交の間を行き来する部屋など、舞台美術に近い没入感と多様な経験を提供する舞台装置です。

MOTの2つのフロアに、13のキュレーションテーマが展開され、それぞれのテーマに沿った没入感のある環境が用意されています。セットデザインには、日本の伝統や文化、ディオールの歴史や現代のコレクションに共通する要素に言及した、異なる技術や素材、モチーフが使用されています。障子やねぶた※1といった既知の要素や建築技法の視覚的、空間的な特質を操作し、誇張し、現代的な形にしています。身近でありながら謎めいた、構築された風景は、一連の独特で没入感のある環境と、ストーリーテリングの能力を拡張する表面の新しいセットを生み出します。

本展の重要なテーマのひとつである「ディオールと日本」では、日本の茶庭の停留所をイメージした曲がりくねった道とそれに沿った展示用ポケットが、縦横に展開されています。木製の構造体に、逆光で光る天竺布と阿波紙を巻きつけ、衣服や工芸品の背景として、幾重にも光り輝く空間を作り出しました。立体的な風景に、さまざまなパターンやモチーフを投影し、空間をさらに活性化させます。

「ディオールの遺産」は、ディオールハウスの7人のクリエイティブ・ディレクターに捧げられた一連のスペースで統一された枠組みです。日本のインテリアでよく使われるふすま※2やすだれ※3などの吊り下げパネルを参考に、拡大したファブリックパネルをエンフィラードの仕切りとして配置し、複数の環境を一つの空間にまとめました。また、空間を区切るスクリーンには、高木由利子の大判の写真がプリントされており、クリエイティブディレクターが交代する連続性を視覚的に理解することができる、新たな物語を生み出すメディアとなっています。

美術館のアトリウムの「床」を持ち上げて傾斜させ、ロフト空間を斜めに二分することで、両面展示としました。この展覧会で最も壮大なセットである「ディオールの舞踏会」では、ガウンを着たマネキンが登り、観客はその「行列」を下から、あるいは橋から上から眺めることができるのです。スロープの上部にある角度のついた鏡は、幾何学模様を無限に続け、衣服や風景を思いがけない形で映し出します。「世界中のディオール」の下には、より親密な環境が挿入されています。来場者は、同心円状に重ねられた布の表面で構成されたドーム型の部屋に足を踏み入れ、アニメーションが投影された半球状の空間が形成されます。

他の9つの部屋と合わせて、一連のテーマと異なる環境で、多様な展示シナリオを構成しています。これらの部屋は、来場者をディオールの歴史の旅へと誘い、ディオールと日本との多面的な関係を、現代と重ね合わせながら明らかにします。

トラフ建築設計事務所による、東京・港区の「AAのクリスマスツリー」。槇文彦のスパイラルでのイベントの為に計画。特徴的な円型ホールを舞台に、自身が設計したスツールを組み合わせて“7m”のシンボルツリーを構築。様々な素材や仕上げの製品を用いて空間全体も作る
トラフ建築設計事務所による、東京・港区の「AAのクリスマスツリー」。槇文彦のスパイラルでのイベントの為に計画。特徴的な円型ホールを舞台に、自身が設計したスツールを組み合わせて“7m”のシンボルツリーを構築。様々な素材や仕上げの製品を用いて空間全体も作る photo©小川真輝
トラフ建築設計事務所による、東京・港区の「AAのクリスマスツリー」。槇文彦のスパイラルでのイベントの為に計画。特徴的な円型ホールを舞台に、自身が設計したスツールを組み合わせて“7m”のシンボルツリーを構築。様々な素材や仕上げの製品を用いて空間全体も作る photo©小川真輝
トラフ建築設計事務所による、東京・港区の「AAのクリスマスツリー」。槇文彦のスパイラルでのイベントの為に計画。特徴的な円型ホールを舞台に、自身が設計したスツールを組み合わせて“7m”のシンボルツリーを構築。様々な素材や仕上げの製品を用いて空間全体も作る photo©小川真輝

トラフ建築設計事務所が設計した、東京・港区の「AAのクリスマスツリー」です。
槇文彦のスパイラルでのイベントの為に計画されました。建築家は、特徴的な円型ホールを舞台に、自身が設計したスツールを組み合わせて“7m”のシンボルツリーを構築しました。また、様々な素材や仕上げの製品を用いて空間全体も作る事が意図されました。イベントの公式ページはこちら

クリエイターアイテムと、多彩なアートが並ぶSpiral Xmas Marketのためのシンボルツリーをデザインした。
カリモクとの協同でAA STOOL by Karimokuを組み上げた高さ7mにおよぶツリーが会場にそびえる。

建築家によるテキストより

「AA STOOL」は石巻工房のためにデザインした26x86x3050mmの規格寸法材を無駄なく使用したシンプルなスツールで、横から見ると「A」にも見え、重ね合わせても、ばらして使うこともできる。 開発されて10年、近年は「メイド・イン・ローカル」プロジェクトを通じて地場特有の材料を活用した製品が各地の協業先で製作されるようになった。

建築家によるテキストより

家具材としては適格では無い、国産の未利用材、工場で使われていたパレットを活用したアップサイクルモデルや、木目を残す目はじき塗装をかけたスペシャルカラーモデルで作った、メッセージ性のあるツリーを空間の中央に配置した。

建築家によるテキストより
中村竜治による、資生堂ギャラリーでの作品「ロープ、ホース」。“内と外”と“豊かさ”をテーマに制作。“ロープ”は展示室での結界をモチーフに、鑑賞者と作品の関係の再発見を促進。“ホース”は仕事場のホースをモチーフに、日常にある曲線の豊かさの再発見を促す
中村竜治による、資生堂ギャラリーでの作品「ロープ、ホース」。“内と外”と“豊かさ”をテーマに制作。“ロープ”は展示室での結界をモチーフに、鑑賞者と作品の関係の再発見を促進。“ホース”は仕事場のホースをモチーフに、日常にある曲線の豊かさの再発見を促す photo©中村竜治
中村竜治による、資生堂ギャラリーでの作品「ロープ、ホース」。“内と外”と“豊かさ”をテーマに制作。“ロープ”は展示室での結界をモチーフに、鑑賞者と作品の関係の再発見を促進。“ホース”は仕事場のホースをモチーフに、日常にある曲線の豊かさの再発見を促す photo©中村竜治
中村竜治による、資生堂ギャラリーでの作品「ロープ、ホース」。“内と外”と“豊かさ”をテーマに制作。“ロープ”は展示室での結界をモチーフに、鑑賞者と作品の関係の再発見を促進。“ホース”は仕事場のホースをモチーフに、日常にある曲線の豊かさの再発見を促す photo©中村竜治

中村竜治による、資生堂ギャラリーでの作品「ロープ、ホース」です(ロープは杉戸洋との共作)。
“内と外”と“豊かさ”をテーマに制作されました。建築家は、“ロープ”は展示室での結界をモチーフとして、鑑賞者と作品の関係の再発見を促進します。“ホース”は散水ホースをモチーフとして、日常にある曲線の豊かさの再発見を促す事が意図されました。会期は2022年12月18日まで。展覧会の公式ページはこちら

同じメンバーで3年に渡り行われるグループ展「第八次椿会」の2年目の展示。
メンバー同士の話し合いの中で生まれた「内と外」「豊かさ」というキーワードをもとに各々の解釈で作品が制作されましたが、結果、どこまでが誰の作品なのかが判然としないひとつの展示が出来上がりました。

建築家によるテキストより

私は「ロープ」「ホース」という2つの作品を展示しています。
「ロープ」は、1本の長いロープを使った作品で、展示室でよく見かける結界をモチーフにしています。壁からの距離を変化させながら一定の高さでギャラリー内を一周するように設置され、壁沿いにある作品と鑑賞者との間に距離をつくりつつ、同時に鑑賞者がそれを跨いで超え作品にぐっと近付くことも許します。鑑賞者自身と作品の間に様々な関係を見出してもらおうという試みです。

建築家によるテキストより

一方、「ホース」は、家庭用の散水ホースを使った作品で、仕事場のベランダの蛇口にかかっていたホースをモチーフにしています。ホースの弾力がつくる一時の形を、写真が日常の一瞬を切り取るのと同じように、樹脂で固定化したものです。日常の中にある様々な曲線に豊かさを見出してもらおうという試みです。

建築家によるテキストより

Subscribe and Follow

公式アカウントをフォローして、
見逃せない建築情報を受け取ろう。

「建築と社会の関係を視覚化する」メディア、アーキテクチャーフォトの公式アカウントです。
様々な切り口による複眼的視点で建築に関する情報を最速でお届けします。

  • 情報募集建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
  • メールマガジン メールマガジンで最新の情報を配信しています。