nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるグランドギャラリー、空間全体を見る。 photo©Forward Stroke
nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー2、「わたしの解放(My Liberation)」展示風景、丹羽良徳の作品展示 photo©Forward Stroke
nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー5、「わたしの解放(My Liberation)」展示風景、富山妙子の作品展示 photo©Forward Stroke
nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー6、「流れと岩(Streams and Rocks)」展示風景、手前左:谷中安規の作品、手前右:スターニャ・カーンの映像展示、奥:エクスパー・エクサーの作品 photo©Forward Stroke
蜷川結+森創太 / nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」です。
横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催されました。建築家は、93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案しました。そして、其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えました。会期は2024年3月15日~6月9日です。展覧会の公式サイトはこちら。
第8回横浜トリエンナーレの会場構成。
我々は主にメイン会場となる横浜美術館を担当した。
今回のトリエンナーレのテーマは「野草:いま、ここで生きてる」。中国の小説家、魯迅の詩集『野草』からとられた題が示す通り、多種の困難さをはらむ現実をたくましく生き延びる我々の姿を端的に表した言葉である。
アーティスティック・ディレクターから提示された空間構成のリクエストは大きく分けて3つ。「横浜美術館内に散らばる円と四角のモチーフ(丹下健三の設計による)の引用」、「透明と反射の対比の構造」、「新たな風景の提示」である。
展示作家数は、横浜美術館をメイン会場とする横浜トリエンナーレでは、過去最多となる93作家。準備段階ではまだ確定していない作品もある中で、膨大な作品数をどのように構成していくか、アーティスティック・ディレクターおよびキュレーターとの対話を重ねながら、手探りのなか、共に設計を進めていくこととなった。
最終的に、ギャラリー1・3・4・6・7の5つのギャラリーに対しては、円と四角からなる緩やかな骨格を与えることとなった。この骨格を下敷きとして、鏡面やポリカーボネートの仕上げを施した展示台やパネルを、パラパラと種を撒くように配置していく。それらは円と四角のモチーフに対して中立性を保つような、×(バツ)やジグザグの形状の、野草のように細く頼りない什器に力強く支えられている。
円と四角のゆるやかな骨格を土壌として、1つひとつが異なる野草のような什器がパラパラと立ち上がり、作品を支える、そんな風景を目指したのである(なお、スチールの角パイプで構成された架台は、会期後は分解して再び組み合わせて、今後の展示やワークショップの什器として再び使うことができる)。
「野草」、「円と四角」、「透明性と反射性」という言葉を拠り所にしつつ、それらの相反する関係を融和させるように、(これは、今回のトリエンナーレの社会に散らばる対比や衝突を顕在化し、融和していくという試みにも繋がる)、各ギャラリーの構成を進めていく。
以下の写真はクリックで拡大します
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるチケットカウンター(建築家による解説:反射と透明が交錯する構成) photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるグランドギャラリー、受付カウンターの詳細 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるグランドギャラリー、中央:ピッパ・ガーナーの作品、上部:サンドラ・ムジンガの作品、奥:オズギュル・カーの作品 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるグランドギャラリー、手前:マイルズ・グリーンバーグの作品、中央:ピッパ・ガーナーの作品、中央上部:サンドラ・ムジンガの作品、奥:オープングループの映像作品 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるグランドギャラリー、手前:マイルズ・グリーンバーグの作品、中央:ピッパ・ガーナーの作品、中央上部:サンドラ・ムジンガの作品、奥:オープングループの映像作品、奥右:オズギュル・カーの作品 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるグランドギャラリー、手前:ヨアル・ナンゴの作品、中央:マイルズ・グリーンバーグの作品、ピッパ・ガーナーの作品、中央上部:サンドラ・ムジンガの作品、奥:オープングループの映像作品 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるグランドギャラリー、空間全体を見る。 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー1、「鏡との対話(Dialogue with the Mirror)」展示風景、手前左右:オズギュル・カーの作品、手前中央:ラファエラ・クリスピーノの作品、奥:アネタ・グシェコフスカの作品 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー1、「鏡との対話(Dialogue with the Mirror)」展示風景、手前中央:オズギュル・カーの作品、手前右:ラファエラ・クリスピーノの作品、奥左(展示壁):「縄文と新たな日本の夢」の展示、奥左(既存壁面):佃弘樹の作品、奥右:アネタ・グシェコフスカの作品 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー1、「鏡との対話(Dialogue with the Mirror)」展示風景、「縄文と新たな日本の夢」の展示 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー1、「鏡との対話(Dialogue with the Mirror)」展示風景、「縄文と新たな日本の夢」の展示 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー2、「わたしの解放(My Liberation)」展示風景、丹羽良徳の作品展示 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー3、「密林の火(Fires in the Woods)」展示風景、手前:勅使河原蒼風の作品、奥上部:エリーズ・キャロン&ファニー・ドゥヴォーの作品 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー3、「密林の火(Fires in the Woods)」展示風景、手前:マーガレット・サーモンの作品、上部:エリーズ・キャロン&ファニー・ドゥヴォーの作品 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー4、「密林の火(Fires in the Woods)」展示風景、手前左:勅使河原蒼風の作品、手前右:ポープ・Lの作品、中央:エリック・ニードリング&インゴ・ニアマンの映像展示、奥左:マシュー・ハリスの作品、奥右:アラン・セクーラの作品 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー4、「密林の火(Fires in the Woods)」展示風景、エリック・ニードリング/インゴ・ニアマンの映像展示 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー4、「密林の火(Fires in the Woods)」展示風景、小林昭夫とBゼミの作品展示 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー4、「密林の火(Fires in the Woods)」展示風景、ジェレミー・デラーの映像展示(小屋内) photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー5、「わたしの解放(My Liberation)」展示風景、富山妙子の作品展示 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー5、「わたしの解放(My Liberation)」展示風景、富山妙子の作品展示 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー5、「わたしの解放(My Liberation)」展示風景、富山妙子の作品展示 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー6、「流れと岩(Streams and Rocks)」展示風景、手前左:谷中安規の作品、手前右:スターニャ・カーンの映像展示、奥:エクスパー・エクサーの作品 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー6、「流れと岩(Streams and Rocks)」展示風景、手前:「平凡の非凡な活動」の展示、奥:エクスパー・エクサーの作品 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー6、「流れと岩(Streams and Rocks)」展示風景、手前左:「平凡の非凡な活動」の展示、手前右:リタ・ジークフリートの作品、奥:エクスパー・エクサーの作品 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー7、「苦悶の象徴(Symbol of Depression)」展示風景、左:ジョン・イエフーの作品、中央:土肥美穂の作品、右:ジョナサン・ホロヴィッツの作品 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー7、「苦悶の象徴(Symbol of Depression)」展示風景、手前:土肥美穂の作品、奥左:サウス・ホーの作品、奥右:ドバイ・ペーテルの映像作品 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー7、「苦悶の象徴(Symbol of Depression)」展示風景、手前:シビル・ルパートの作品、奥:土肥美穂の作品 photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるショップの展示台(建築家による解説:各ギャラリーの展示台と共通する建築言語を用いた) photo©Forward Stroke
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支える全体平面図 image©nmstudio+HIGURE17-15cas
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー1平面図 image©nmstudio+HIGURE17-15cas
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー2平面図 image©nmstudio+HIGURE17-15cas
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー3平面図 image©nmstudio+HIGURE17-15cas
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー4平面図 image©nmstudio+HIGURE17-15cas
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー5平面図 image©nmstudio+HIGURE17-15cas
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー6平面図 image©nmstudio+HIGURE17-15cas
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nmstudioとHIGURE17-15casの会場構成による「第8回横浜トリエンナーレ空間設計」。横浜美術館にて“野草:いま、ここで生きてる”を主題に開催。93作家を紹介する空間として、建築から“円と四角”を引用して“緩やかな骨格”を与える構成を考案。其々の作品は“野草の様な”繊細な什器で支えるギャラリー7平面図 image©nmstudio+HIGURE17-15cas
以下、建築家によるテキストです。
第8回横浜トリエンナーレの会場構成。
我々は主にメイン会場となる横浜美術館を担当した。
今回のトリエンナーレのテーマは「野草:いま、ここで生きてる」。中国の小説家、魯迅の詩集『野草』からとられた題が示す通り、多種の困難さをはらむ現実をたくましく生き延びる我々の姿を端的に表した言葉である。
アーティスティック・ディレクターから提示された空間構成のリクエストは大きく分けて3つ。「横浜美術館内に散らばる円と四角のモチーフ(丹下健三の設計による)の引用」、「透明と反射の対比の構造」、「新たな風景の提示」である。
展示作家数は、横浜美術館をメイン会場とする横浜トリエンナーレでは、過去最多となる93作家。準備段階ではまだ確定していない作品もある中で、膨大な作品数をどのように構成していくか、アーティスティック・ディレクターおよびキュレーターとの対話を重ねながら、手探りのなか、共に設計を進めていくこととなった。
最終的に、ギャラリー1・3・4・6・7の5つのギャラリーに対しては、円と四角からなる緩やかな骨格を与えることとなった。この骨格を下敷きとして、鏡面やポリカーボネートの仕上げを施した展示台やパネルを、パラパラと種を撒くように配置していく。それらは円と四角のモチーフに対して中立性を保つような、×(バツ)やジグザグの形状の、野草のように細く頼りない什器に力強く支えられている。
円と四角のゆるやかな骨格を土壌として、一つひとつが異なる野草のような什器がパラパラと立ち上がり、作品を支える、そんな風景を目指したのである(なお、スチールの角パイプで構成された架台は、会期後は分解して再び組み合わせて、今後の展示やワークショップの什器として再び使うことができる)。
「野草」、「円と四角」、「透明性と反射性」という言葉を拠り所にしつつ、それらの相反する関係を融和させるように、(これは、今回のトリエンナーレの社会に散らばる対比や衝突を顕在化し、融和していくという試みにも繋がる)、各ギャラリーの構成を進めていく。
例えば、シリンダー状の空間のギャラリー5には、正円を断絶させたような彫塑的な展示壁を挿入しているし、グランドギャラリーの中央には、半透明な四角の台座と鏡面の円形台座を隣接して配置している。チケットカウンターや受付も、各ギャラリーで設けた「野草のような什器」を木工で自己引用しつつ、ここでも反射と透明の対比と融和を試行している。
我々の生きる世界は数々の社会問題、衝突や敵対性を孕む。その中で生き抜く我々がこれから目指すべき、「新しい風景」を提示することを、このトリエンナーレの空間設計においても目指した。
(蜷川結+森創太 / nmstudio architects)
■建築概要
題名:第8回横浜トリエンナーレ空間設計
所在地:横浜美術館 神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目4−1
主用途:第8回横浜トリエンナーレ
設計:nmstudio一級建築士事務所+HIGURE17-15cas
アーティスティック・ディレクター:リウ・ディン(劉鼎)、キャロル・インホワ・ルー(盧迎華)
担当:蜷川結+森創太 / nmstudio、HIGURE17-15cas
竣工:2024年3月
写真:Forward Stroke Inc.