子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求黒板塀通りのような街道ラウンジ。ここは毎日たくさんのスタッフが通るため床はコンクリートとし、LGSの垂木が重なり合って、軒を作っている。 photo©淺川敏
子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求神輿ラウンジより街道ラウンジ側を見る。スタッフがそれぞれの好きな場所でくつろぐ。 photo©淺川敏
子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求神輿ラウンジ全体を見る。 photo©淺川敏
子浦中 / シオ建築設計事務所が設計した、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」です。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求されました。
ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営する株式会社ZOZOの、つくば市で3つ目となる物流拠点「ZOZOBASEつくば2」の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」である。これまでのZOZOBASEと同様に、使いやすさ、拡張性、フレキシビリティを求められた。
ラウンジは大きく二つのエリアに分けられる。最初にスタッフが休憩ラウンジに入ると、アプローチがある。ZOZOBASEで働くという意識を切り替える場所として、落ち着いて神聖な雰囲気があるアプローチでは、たくさんのスタッフが行き来し、あたかも街道のようだ。
つくばには、筑波山の参拝客で繁栄した黒板塀の続く街道が残っており、このエリアには、ZOZO社がこれまで以上に繁栄するようにとの想いから街道のような意匠を採用し、「街道ラウンジ」と名付けた。
次に、街道ラウンジに平行して大きなワンルームのラウンジがある。ここは、スタッフが休憩をとるメインエリアで、天井は8層の木が縦横方向に格子を組んで出来ている。この巨大な格子天井は、日本最大級と言われるつくば万灯大神輿の担ぎ棒のようであり、たくさんのスタッフが互いに協力しながら大神輿を担ぐというイメージから、このような意匠を採用し、「神輿ラウンジ」と名付けた。また、神輿は災いや災難を清めると言われており、ZOZO社や働くスタッフに災難がないようにという願いを込めた。
以下の写真はクリックで拡大します

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求黒板塀通りのような街道ラウンジ。ここは毎日たくさんのスタッフが通るため床はコンクリートとし、LGSの垂木が重なり合って、軒を作っている。 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求街道ラウンジは、短い休憩時間や少人数で過ごしたいスタッフ、神輿ラウンジよりも落ち着いた場所を好むスタッフ向けの場所である。LGSの軒が大きな休憩ラウンジを身体の大きさに合わせてスケールダウンしている。 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求神輿ラウンジより街道ラウンジ側を見る。スタッフがそれぞれの好きな場所でくつろぐ。 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求神輿ラウンジ全体を見る。 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求神輿ラウンジ。長さ約 67m の大きなワンルームのラウンジの天井はすべて木格子で出来ている。左側は街道ラウンジの軒先が神輿ラウンジ側にも続いている。 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求神輿ラウンジ窓側。たくさん家具が並ぶ中で、たくさんのスタッフが移動するためにゆとりのある動線を確保している。 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求神輿ラウンジから街道ラウンジを見る。神輿ラウンジと街道ラウンジはソファ背面の開口でつながっており、お互いの様子を確認することが出来る。 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求cooperate sofaをグループで使う。 休憩時間も仲間と共有できるこのソファは、ZOZOグループの一員としての一体感が得られ、同じグループで働く一員として連帯感を高めることができる。 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求青の什器。手洗い、レンジ、ウォーターサーバー、給湯器がある什器は、ラウンジ内に3台設置されている。広い神輿ラウンジ内では吊戸の色で現在地を確認することが出来る。 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求黄と赤の什器、青のソファが重なり合い、天井では木の格子が重なり合う。 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求神輿ラウンジの椅子は全てarrow chair。椅子の脚の縦線、アームの横線が重なり合う。椅子の赤、ソファの青と黄、テーブルの脚やフローリングの黒と、ZOZO社のコーポレートカラーで出来ている。 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求神輿ラウンジから街道ラウンジ側を見る。 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求街道ラウンジから神輿ラウンジを望む。ソファ背面の開口から街道ラウンジに自然光が入る。 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求木格子天井。木の一本一本の線材を強調するためにツガ材だけではなく部分的にレッドシダー材の木が入っている。8層の木が重なり合う。 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求オリジナルワンポイントフローリング。ZOZO 社のロゴをヒントにラウンジの重要な箇所に配している。それ以外は 7 Gates Lounge と同じオリジナルフローリング。 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求 image©シオ建築設計事務所
オリジナルで設計した家具。フレキシブルな利用が可能なZ型のソファ「cooperate sofa」と木製チェア「arrow chair」
以下の写真はクリックで拡大します

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求 photo©淺川敏

子浦中 / シオ建築設計事務所による、茨城・つくば市の、ZOZO社物流拠点の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」。スタッフの個性と多様性への応答を考慮し、空間の目的から連想した意匠を採用する事で特徴の異なる二つのラウンジを設計、コーポレートカラー採用等で連帯感を高める建築の在り方も探求 photo©淺川敏
以下、建築家によるテキストです。
ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営する株式会社ZOZOの、つくば市で3つ目となる物流拠点「ZOZOBASEつくば2」の休憩ラウンジ「Cooperate Lounge」である。これまでのZOZOBASEと同様に、使いやすさ、拡張性、フレキシビリティを求められた。
ラウンジは大きく二つのエリアに分けられる。最初にスタッフが休憩ラウンジに入ると、アプローチがある。ZOZOBASEで働くという意識を切り替える場所として、落ち着いて神聖な雰囲気があるアプローチでは、たくさんのスタッフが行き来し、あたかも街道のようだ。
つくばには、筑波山の参拝客で繁栄した黒板塀の続く街道が残っており、このエリアには、ZOZO社がこれまで以上に繁栄するようにとの想いから街道のような意匠を採用し、「街道ラウンジ」と名付けた。
次に、街道ラウンジに平行して大きなワンルームのラウンジがある。ここは、スタッフが休憩をとるメインエリアで、天井は8層の木が縦横方向に格子を組んで出来ている。この巨大な格子天井は、日本最大級と言われるつくば万灯大神輿の担ぎ棒のようであり、たくさんのスタッフが互いに協力しながら大神輿を担ぐというイメージから、このような意匠を採用し、「神輿ラウンジ」と名付けた。また、神輿は災いや災難を清めると言われており、ZOZO社や働くスタッフに災難がないようにという願いを込めた。
この「Cooperate Lounge」では、ZOZO社のコーポレートカラーや天井の木、軒のLGSのような素材、椅子の脚やアームの線材が重なり合いながら全体を構成している。この様子は、スタッフが協力し合いながらZOZOBASEを支えている姿にも重なる。
これまでの「Big Eaves Lounge」や「7 Gates Lounge」、今回の「Cooperate Lounge」のように、たくさんのスタッフが働く施設において、スタッフの個性と多様性、使い勝手に応えつつ、ZOZOグループの一員としての一体感が得られ、同じグループで働くスタッフ同士の連帯感を高める意識させる建築のあり方を探った。
■建築概要
所在地:茨城県
用途:休憩ラウンジ
設計監理:シオ建築設計事務所
照明設計:杉尾篤照明設計事務所
施工:西松建設
家具:カッシーナ・イクスシ―
什器:クレド
規模:床面積 1260.16㎡、休憩室 942.15㎡
設計期間:2019年12月~2020年4月
工事期間:2020年6月~8月
竣工:2020年9月
撮影:淺川敏